やまぐち再犯防止プロジェクト
済生会山口地域ケアセンター
事例の概要

〇済生会は、明治44年明治天皇の「済生勅語」に基づき、医療に恵まれない人に医療を提供するため創設されました。現在もこの理念のもと「社会の最終ライン」を守る活動をしており、高齢・障がい者のみならず、ホームレス・刑務所出所者等を対象とした生活困窮者支援事業「なでしこプラン」を行なっています。

〇済生会山口地域ケアセンターは、社会福祉法人恩賜財団済生会の1施設として、地域の保健・医療・福祉・介護の包括的なサービスを提供しています。済生会山口地域ケアセンターでは山口刑務所と連携し、出所後の円滑な社会復帰のため受刑中から介護に関する職業訓練を実施し、資格を習得した出所者を介護職員として採用する等の取組を行っています。

◇介護に関する職業訓練
 平成27年8月、当センターは山口刑務所と「やまぐち再犯防止プロジェクト」を締結し、刑務所出所者の再犯防止を目的とした取り組みが始まりました。出所後に介護福祉関係の職場に就労を希望する山口刑務所の受刑者を対象に「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」、平成29年10月からは実務者研修を実施し、資格取得と就労支援を行っています。講師は全て当センターの医療・介護・福祉専門職員が担当しています。研修の全課程を修了すると「済生会山口地域ケアセンター」から修了証明書を発行します。令和元年度までに介護職員初任者研修71人、実務者研修24人が修了しています。

済生会炭谷 茂理事長も毎年講義を行っています。

◇出所者に採用試験を実施
 出所後に当センターで就職を希望する者に対し、山口刑務所・ハローワークと連携して、受刑中から採用を見越した現場での実習を行い、刑務所に出向き採用試験を行っています。令和元年度までに3人を面接し、そのうち、2人を採用しました。

刑務所で採用試験を行う様子

取組事例一覧