「立ち直り」を支える社会を
実現するために
2.再犯者を減らすことの
メリットは?
メリットは?
安全・安心
約3割の再犯者により約6割の犯罪が行われているというデータがあります。再犯者に犯罪をさせないように取り組むことで新たな被害者が生まれることを防止します。
財政・経済
刑務所には1日平均で約5万7,000人が収容されており、受刑者の収容に必要な費用は、年間約374億5千万円。彼らが犯罪を繰り返さないようにすることは、財政上も有益です。
なぜ立ち直りが難しいのか?
4.立ち直りへの壁
孤独・相談相手がいない
新たな生活環境の中で、立ち直りに必要な指導や助言が十分に受けられず、生活が再び乱れてしまう。
薬物依存がある
適切な治療や相談支援を受けることができず、薬物依存症からの回復ができない。
高齢である・障害がある
必要な福祉的支援が得られず、生活が立ち行かなくなる。
※高齢者や障害を有する者の場合、出所してから再犯までの期間が短いことが明らかとなっています。
住むところがない・仕事がない
身元保証人を得られず、適当な住居を確保できない。
※出所後に帰住先のない者は短期間で再犯に及ぶことが明らかとなっています。
前科があることや知識・技能等の不足により、就職や就労の継続ができない。
※無職者は有職者に比して再犯率が約3倍です。
再犯を防ぐためには、本人の努力はもとより、就労や住居の確保に向けた支援、保険医療・福祉サービスの利用に向けた支援等が必要です。
出所後、適切な支援を受けることができると、再犯リスクは少なくなります。
立ち直りを支える
社会を実現するために
5.平成28年12月、
「再犯の防止等の推進に関する
法律」公布・施行
「再犯の防止等の推進に関する
法律」公布・施行
平成29年12月に策定された「再犯防止推進計画」では、7つの重点課題を設定し、これらを解決するための施策が盛り込まれています。
「再犯防止推進計画」における
7つの重点課題
- 就労・住居の確保等
- 保険医療・福祉サービスの利用の促進等
- 学校等と連携した就学支援の」実施等
- 犯罪をした者等の特性に応じた効果的な指導の実施等
- 民間協力者の活動の促進等、広報・啓発活動の推進等
- 地方公共団体との連携強化等
- 関係期間の人的・物的体制の整備等
もう一度、やり直せる社会へ
忘れてはならない被害者の存在
再犯防止に向けた取組については、被害者の存在を十分に認識した上で進めて行くことが重要です。
犯罪の被害に遭われた方やそのご家族に対しては、精神的・身体的被害の回復や、刑事手続への関与拡充の取組も盛り込んだ「第3次被害者等基本計画」に基づく支援を行なっています。