自立準備ホーム「なでしこ女子寮」の取組
済生会山口地域ケアセンター
事例の概要

〇済生会は、明治44年明治天皇の「済生勅語」に基づき、医療に恵まれない人に医療を提供するため創設されました。現在もこの理念のもと「社会の最終ライン」を守る活動をしており、高齢・障がい者のみならず、ホームレス・刑務所出所者等を対象とした生活困窮者支援事業「なでしこプラン」を行なっています。

〇済生会山口地域ケアセンターは、社会福祉法人恩賜財団済生会の1施設として、地域の保健・医療・福祉・介護の包括的なサービスを提供しています。

◇当センターが所在する山口市内には、刑務所等を出所後の女性が利用できる更生保護施設がないことから2017年12月、自立準備ホーム「なでしこ女子寮」(定員2名)を設置しました。山口保護観察所の認可を受け、2018年5月から利用が始まり、2019年12月までに7名が利用しました。

◇安定した生活と自立に向け、当センターの医療ソーシャルワーカーや看護師等の支援を受けながら、就職活動や退寮後の住居探し等を行います。
また、必要に応じて金銭管理や生活必需品の買い物に同行もしています。疾患がある場合には、当センターの敷地内にある湯田温泉病院で受診することができます。医療費は済生会が行う「無料低額診療事業」(※)で支援しています。
 当寮では、どのように生活を送りたいかを一緒に考え、山口保護観察所をはじめ、保護司および関係機関と連携を図りながら、自立生活ができるよう支援を続けています。退寮後は電話連絡等で近況を聞くなどのフォローもしています。

職員は毎日必ず面談し、自立生活に必要なアドバイスや相談支援をしています。

(※)無料低額診療事業とは・・・社会福祉法第2条に規定する第2種社会福祉事業として、無料低額診療事業を実施しています。経済的な理由等で診療費の支払いが困難な方が、必要な医療を受ける機会が制限されることのないよう無料または低額の費用で適切な医療を受けていただくための事業です。

取組事例一覧